「ニフクラ」および「FJcloud-V」、DevOpsライフサイクルに対応するオールインワンプラットフォーム「DevOps」ベータ版を提供開始

2021年3月24日

　富士通クラウドテクノロジーズ株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：新見昌弘）は、「DevOps（注1）ライフサイクル」に対応するオールインワンプラットフォームとして「ニフクラ」および「FJcloud-V」（注2）にて「DevOps」のベータ版を提供開始し、本日3月24日（水）から申し込みを受け付けます。ソフトウェア開発および運用を、より迅速に、より信頼性の高い方法で実現できるよう、当社では、「DevOps」を実践できる環境およびノウハウなどの一連のサービスを提供し、お客様のデジタルトランスフォーメーションを支援してまいります。

　当社では、2014年からGitLab社製品を自社内の「DevOps」用のツールとして採用し、お客様向けのサービスや社内業務システムの開発・運用などに活用してまいりました。一方、近年では労働人口の減少や市場ニーズの多様化を背景に、「生産性の向上」や「DX」が多くの企業に求められており、昨今のコロナ禍の影響も大きく受けながら、リモートワークの拡大など抜本的に働き方を変える動きが世の中全体で顕著となってきました。こういった情勢において、当社では、「DevOps」の考え方をベースにこれまで自社サービス開発・運用で培ってきた各種のノウハウが、主にソフトウェア開発と運用作業における生産性の向上やDXに役立つと考え、サービスとして皆様に提供できるよう準備を進めています。

＜「DevOps（β）」サービスの利用イメージ＞

　今回リリースする「DevOps」は、DevOpsの幅広いライフサイクルに対応できるソフトウェア製品であるGitLabを、マネージドサービスとして提供するオールインワンプラットフォームサービスのベータ版となります。

　「DevOps」では、お客様専用のGitLabサーバー環境を提供します（注3）。コントロールパネルから簡単かつ迅速に専用のDevOps環境を手に入れることができ、マネジメント用の機能を用いて運用の省力化を図れます。また、GitLab社との販売代理店契約をもとに本年3月1日に「GitLab Enterprise Edition（注4）」ライセンス提供を開始していますが、よりセキュアな利用や、高度な案件管理、マルチ開発グループ対応、コンテナスキャンなどをお求めのお客様には、当社のソリューションサービスなどを通じて購入した「GitLab Enterprise Edition」のライセンスを適用いただくことも可能です。

　「GitLab Enterprise Edition」ライセンス購入サービスおよび「ニフクラDevOps」ベータ版の提供について、GitLab社のアジア太平洋および日本地域担当ディレクターであるアンソニー・マクマホン（Anthony McMahon）氏は、次のようにコメントしています。

　「日本の多くの企業が新しいテクノロジーに目覚め、自社のデジタルトランスフォーメーションを加速させるなど、エンタープライズ向けDevOps市場が急成長する日本市場は当社にとってエキサイティングな市場です。当社のDevSecOpsライフサイクルに対応するシングルアプリケーションアプローチは、複数のツールや、開発者チーム、セキュリティチーム、運用チーム間のサイロ化に起因する高コストと非効率性を解消します。ビジネスチームは、高コストで非効率性なソフトウェア開発を許容できなくなっており、今後はリモートコラボレーション、アジャイルなセキュア開発、迅速なクラウドネイティブデプロイメントが求められます。富士通クラウドテクノロジーズと協力して、日本の組織がよりアジャイルで革新的な方法でソフトウェアの設計・開発・展開を支援できることを嬉しく思います。」
　
　なお、GitLab社の国際チャネル担当バイスプレシデントであるミシェル・ホッジス（Michelle Hodges）氏は、「富士通クラウドテクノロジーズと戦略的な関係を築くことに興奮しています」とコメントしています。

　また、GitLab社日本担当カントリーマネージャーの村上督氏は、次のようにコメントしています。

　「現在の企業がマーケットで優位性を保つには、従来の10倍のスピードで製品を投入していく必要があると言われています。そのためのソフトウェアの開発、管理、セキュリティは、今までとは全く異なる方法が求められており、DevOpsのライフサイクル全般をカバーできるGitLab製品であれば、簡素化されたアプローチで要求されるスピードを実現できます。富士通クラウドテクノロジーズを通じた販売によって、GitLab製品がより多くの企業の成長に貢献できることを期待しています。」

　当社では、GitLab社製品を自社内ツールとして活用してきたノウハウを活用し、「ニフクラDevOps」の正式版に向けて機能を順次追加していくとともに、「FJcloud-V（注4）」での提供も計画しています。本サービスやDevOpsに関するトレーニングなどを通じ、お客様の生産性向上やDXを支援してまいります。

サービス概要

サービス名	：	DevOps（β）
提供開始予定日	：	2021年3月24日（水） ※メンテナンス完了後に、ご利用の申し込みが可能となります。 ※ご利用には別途お申し込み・審査がございます。
特長	：	プライベートなオールインワンDevOps環境(GitLab)が簡単に構築・利用できるサービスです。本サービスを利用することで、お客様はDevOpsに必要な環境を簡単に整えることができ、自らのビジネスにさらに専念できます。
機能・仕様	：	詳細については、リリース後（本日のメンテナンス完了後）に以下のページをご参照ください。 https://pfs.nifcloud.com/service/devops.htm
その他	：	ニフクラのDevOpsに関する取り組みについては、リリース後（本日のメンテナンス完了後）に以下のページをご参照ください。 https://pfs.nifcloud.com/devops/

利用料金

ベータ版として、無償で提供いたします。

補足情報　

ニフクラでは、「GitLab Enterprise Edition」ライセンスをニフクラ上で購入できるソリューションサービスを提供しています。PremiumとUltimate二つのライセンスプランがあり、いずれも10ユーザー単位の年間ライセンスとしてご購入が可能です。これらのライセンスを適用することにより、各DevOpsライフサイクルに応じて充実した機能がご利用できるようになります。

「GitLab Enterprise Edition」ライセンスご提供価格

	年額（税抜）	適用場面
Premium	350,160円/10ユーザー/年	複数プロジェクトの管理が必要な組織向け
Ultimate	1,750,080円/10ユーザー/年	複数プロジェクト管理に加え、セキュリティやコンプライアンス管理、コンテナ連携も重視する組織向け

GitLab社およびGitLabについて

GitLab社が提供するGitLab（製品名）は、DevOpsのライフサイクル全般をカバーするシングルアプリケーションとして、オープンソースベースで開発されており、数千人のディベロッパーや数千万人のユーザーから成るコミュニティの力でDevOpsの世界に絶えず新たなイノベーションをもたらしています。製品、開発、品質保証、セキュリティおよびオペレーションの各チームが、同一プロジェクト上で並行して作業を行うことを可能にします。
GitLab社は、スタートアップから世界的な大企業に至るまで十万社以上の顧客を持ち、素早く優れたソフトウェアを作り出しています。GitLab社は2014年から完全リモートワークを実践し、68以上の国に1300人以上の従業員を擁しています。

注釈

　注1　「DevOps」とはソフトウェア開発の手法のひとつで、開発チーム(Development)と運用チーム(Operations)が協力しあってシステムを開発・運用し、ビジネス価値を高めるために様々な取り組みを行っていくことを示す概念です。
　注2　「ニフクラ」は富士通クラウドテクノロジーズが販売する際の、また「FJcloud-V」は富士通が販売する際のサービス名称となります。
　注3　GitLab環境は専用ですが物理環境まで含めて専有する訳ではありません。
　注4　「GitLab Enterprise Edition」は、企業向けにGitLab社が提供する製品です。オープンソースのCommunity Editionとは異なり、GitLab社よりサポートが提供されます。