2021年7月12日
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社(以下、富士通クラウドテクノロジーズ)と日本リーテック株式会社(以下、日本リーテック)は伐採木(注1)の胸高直径算出と樹種の判定をAIが自動で行い、調書作成までを自動化するアプリ開発の実証実験を開始しました。これにより、従来人手で採寸を行い、手入力により調書を作成していた作業が自動化され、大幅な工数削減が実現します。
日本リーテックは、電力会社からの依頼を受けて山岳地で搬入路の設置や鉄塔建設等の業務を行っています。対象エリアに生えている鉄塔建設上不要となる木を伐採する際には、地主への補償や樹木の伐採に掛かる費用算定のために、木の胸高直径、樹種、位置情報を記録し、調書を作成しています。従来この調査業務には、定規を用いて1本ずつの胸高直径の採寸、目視での樹木の種別判別、手入力による位置情報の記録、それらをまとめて調書を作成するという一連の作業がありました。これは、年間21,100本の木の伐採調査において780時間が必要となる作業で、作業者が高齢化しているという背景もあり、作業工数の削減が求められていました。
この度、日本リーテックと富士通クラウドテクノロジーズは共同で伐採木の採寸から調書作成までを自動で行うアプリ開発を開始しました。本開発では、スマホ端末にインストールされたアプリを用いて、胸高直径の算出、樹種の判定、位置情報の記録を行い、別途開発したWEB管理画面上にて調書作成を行います。
アプリを起動し、 撮影すると、木の胸高直径算出と、ディープラーニング(注2)による樹種判定が行われます。(②)。位置情報はスマートフォンのGPS機能を活用し、記録しています。集めた画像は当社にて開発中のWEB管理画面上にて必要な画像を選択し、調書作成までの効率化が実現します(③)。
これにより、従来伐採業務において責任者、測量者、採寸・樹木判定者、記録者の4人で行っていた業務が、責任者とアプリ操作者の2名での実施が可能となり、調書作成業務も含めると75%の工数が削減する見込みです。また、本開発は2022年度より現場展開を予定しています。
今後も富士通クラウドテクノロジーズは、建設業界のDX実現と社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。
本開発について、対談形式のウェビナーを以下URLよりご視聴いただけます。(※お申込みが必要です。)
~建設業におけるDX実践事例~
・DX実践概要のご説明
・成功するDXプロジェクト進め方とは?
URL:https://lp.data.nifcloud.com/DX-webinar_LP2021_0712.html
また、富士通Japan株式会社主催の建設業向けウェビナー
「2021年度から始める建設業のDX(Webinar)
~これだけ見ればDXの進め方が分かる!実践できる!~」においても配信いたします。
実践事例に加え、各種ソリューションの取り組みをご紹介させて頂く内容になっております。
ご興味ある方は以下URLよりお申込みください。
URL:https://seminar.jp.fujitsu.com/public/seminar/view/50354
日本リーテック株式会社 https://www.j-rietec.co.jp/
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社 https://fjct.fujitsu.com/
注1 山岳地において搬入路の設置や鉄塔建設上不要となる木
注2 ディープラーニングまたは深層学習とは、人工知能の要素技術のひとつ
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社のデータデザイン事業に関するお問い合わせ窓口
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